ベクトルの三角関数表示3

今回は、ベクトルの三角関数表示を利用したベクトルの回転を学びます。

回転行列の原理の証明にも使用する操作なので、しっかりと覚えましょう

まず、ベクトルの三角関数表示の式をよく見てみます。

ベクトルの三角関数表示

ベクトルは以下の等式が成り立つ

\vec{a} = (x_1,\; y_1) = (|\vec{a}|\times cos\theta,\; |\vec{a}|\times sin\theta)

$\theta$は、$x$軸とベクトル$\vec{a}$のなす角度である

この数式をよく見てみると、ただのx,yという座標だけを表している情報が、

大きさと、向き(角度)という2つの情報に分離していることがわかります。

そのため、ベクトルを三角関数表示にした後に、向き(角度)だけを変えれば、大きさをそのままにして、ベクトルの回転を行えます。

早速、以下のベクトルを30度回転させてみましょう。

練習

以下のベクトルを30度回転せよ

\vec{a} = (6,  3)



まず、ベクトルを三角関数表示に変換します。

ベクトルを三角関数表にすると、

$\vec{a} = (6,  3) =  (3\sqrt{5}\cdot cos27^\circ,\;3\sqrt{5}\cdot sin27^\circ)$になります。

次に、27度に30度を足して57度にします。

そうすることで、ベクトルが30度回転します。

30度回転後のベクトルを$\vec{b}$とすると

$\vec{b} = (3\sqrt{5}\cdot cos57^\circ,\;3\sqrt{5}\cdot sin57^\circ)$になります。

次に三角関数表示を元の座標に戻してやります。

$cos57^\circ,sin57^\circ$の値を三角関数表で求めると・・・




$cos57^\circ=0.5446,\;\;sin57^\circ=0.8387$になります。

よって、

$\vec{b} = (3\sqrt{5}\cdot cos57^\circ,\;3\sqrt{5}\cdot sin57^\circ) = (3\sqrt{5}\cdot 0.5446,\;3\sqrt{5}\cdot 0.8387) = (3.6557, 5.6267)$

つまり、$\vec{a}$を30°回転させたベクトルを$\vec{b}$とすると

$\vec{b} = (3.6557, 5.6267)$になります。



分度器で、角度を測ってみると、ベクトルがちゃんと30度回転しているのがわかります。




さらにベクトルの大きさの半径の円を描くと、ベクトルの大きさも変わっていないことがわかります。

練習問題

以下のベクトルを以下の角度で回転せよ。

  ① $\vec{v} = (3,\ 4)$ 角度:30°
  ② $\vec{v} = (5,\ -2)$ 角度:45°
  ③ $\vec{v} = (-4,\ 1)$ 角度:60°
  ④ $\vec{v} = (2,\ -3)$ 角度:90°
  ⑤ $\vec{v} = (-6,\ -2)$ 角度:120°

解答はこちら

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